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クリスマスイラスト蝋燭

2024年12月 第45号
発行 聖ベネディクト女子修道院

主のご降誕おめでとうございます

 能登半島地震、日本航空機と海上保安庁航空機の接触事故から始まりましたこの年を、皆様は如何お過ごしでしたでしょうか。

 修道院では大きな出来事がありました。
 私たちが加盟している米国ミネソタ州の聖ベネディクト連合会から会長と一名の方が公式訪問でいらして下さり、修道院の将来とその実現のアイデアを共に考えてくださいました。

オブレートの集い
前列向かって左側から通訳:Sr.國分(ノートルダム教育修道女会)連合会長:Sr.ナンシー訪問者:Sr.スーザン 院長:Sr.ナオミ

 私たちは、学校、幼稚園、保育所、知的障碍者施設などの活動を行ってきましたが、今はその任務を成し遂げ、何を行うかではなく、存在そのものがたいせつな生活に入りました。
それは、主との親しさを深め、喜びと希望の中で福音の証を行う生き方です。
その為にはスリムになる方が良いとの結論も出ました。
荷物が小さいほど歩みも軽くなるのは当然ですので、住み慣れた建物、聖堂、個室、使ってきた家具や花畑の始末はもとより、個人的にも主が私たちを眼に留めて導いてくださる確信を持って、「外から入ってくる不必要な物事の識別をし、固執や執着心に注意を払い、個人差を尊重し合う。」が中心となる生活を心します。

連合会会長は開会の言葉でエレミア書を引用しました。
「わたしは、あなたたちのために立てた計画をよく心に留めている、と主は言われる。
それは平和の計画であって、災いの計画ではない。
将来と希望を与えるものである。
そのとき、あなたたちがわたしを呼び、来てわたしに祈り求めるならわたしは聞く。
わたしを訪ね求めるならば見いだし、心を尽くしてわたしを求めるなら。」(エレミア書29・11-13)

 1930年に米国ミネソタ州から六名の修道女が中国に渡りましたが戦後、共産体制となったため1948に台湾へ逃れました。
しかし、台湾が中国の影響下に置かれる心配もあり、米国からは本国へ戻るようにと連絡も入りました。
その最中に日本へ行く船に後二名の余裕がある知らせも受けました。
二人の修道女は後先を考える間もなくそれに乗り、1950年に日本に着いたそうです。
そして修道院創立に着手しました。
また丁度この頃、二人の日本人志願者が修道生活を望んで、米国ミネソタ州の聖ベネディクト女子修道院へ向かって行きました。
 このように二人のシスターが始めてくださった日本の修道院も、始められる前からすでに主のご計画の中にありました。
 私たちも先輩をお手本に主のご計画を全うできますよう、皆様のあたたかいお祈りをお願いいたします。

院長 シスターナオミ 田中 美智子

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