今年のご復活祭は3月23日ですから春の訪れも早く、皆様の心も体も解放感を実感しておられることでしょう。
今年は雪が少ないと言っていただけに、雪祭りの後から降り続いた雪には驚きました。
春の嵐のすごさも感じましたが、本格的な春が来る前には、必ず通らなければならないことだったことを、あらためて教えられました。
今年も復活徹夜祭に、新しい兄弟姉妹が誕生しました。

最近は洗礼を受ける人が減ったとは言われていますが、それでも受洗者が毎年続いていることは希望の印です。
「十字架は私達の誇り、信者の宝」ですが、最近はキリスト教以外の若者の皆さんも、好んで十字架を掛けているのが目につきます。
その光景は以前の私にはとても違和感がありましたが、今は、若者は既成の宗教には興味を持たないが、「イエ ス様の行き方は本物だ。」と見抜いていると感じて嬉しくなります。
「教会員には成りたくないけど、クリスマス、イースターには教会には行ってみたい。
信者ではないけど、結婚式はキリスト教で挙げたい。」と言う若者は日本人には多いようです。
キリシタン迫害時代には考えられないことです。
殉教者と同じ信仰に召されている私達ですから、「神の愛のために」と言って命を捧げて生き死んでいった 聖人達に刺激を受けたいものです。

2008年11月24日には、「日本188殉教者の列福式」が長崎で行われますので、殉教者から 学ぼうとする空気も教会の中にかなり深まってきました。
殉教者の足跡を見聞した信者でない友人が「どうして、こんな善意の人達を無常にも死刑にしたのか。 信仰を捨てさせようとして拷問を長引かせ、穴吊りの刑を実行したのかと役人達に憤りを覚える。」と言いながら、 キリスト教の精神にだんだん共鳴し始めてきたことは驚きでした。

ご復活祭を迎えた今、私達は「十字架は私達の誇り、信者の宝。
キリストは真に復活された。」と、世界中の兄弟姉妹と共に証していきましょう。

3月30日には、小野幌教会出身の、ヨゼフ 神能 和巳神学生の助祭司祭侯補者認定式が、
4月29日には、ヨゼフ 加藤 鐵男助祭の司祭叙階式がありますので、
私達も共に喜び、神様に感謝しております。
北海道以外のオブレートの皆様にも共にお祈りいただけたら嬉しいです。

沢山の出会いと別れを経験しながら、真の復活祭に向かって、これからも日々、主の死と復活を黙想し、 共に助け合いながら、一期一会の精神で生きて行きましょう。
シスター一同、皆様の上に、そして、ご家族、ご親戚の皆様の上に、復活された主の祝福と導きが 豊かにありますように、心よりお祈り申しあげております。
                              院長 シスターテレジア齋藤 弘子