2024年6月 第41号
発行 聖ベネディクト女子修道院
院長 Sr.ナオミ 田中美智子
オブレート会員の皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
いつも私たちのために、お祈りくださりありがとうございます。
この頃、世の中の進歩発展が早すぎて付いて行かれないと感じています。
例えばタブレット、キンドル、端末エミュレーター、等など使い方どころかそれがどのような物なのか言葉ですら理解できていません。時代遅れというよりある時期に使われた「化石」がぴったり‼
そんなある日曜日、教会のミサから帰って来ますと裏玄関ドアーのノブに紙袋が掛かっていました。
中には手紙があり、「私がいない間、父と母を見守ってくれてありがとうございました。」と書かれていました。
生まれた時から修道院ぐるみでお付き合いをしていたご家族のあのお嬢ちゃんが、この春大学を卒業し、就職の報告を兼ねて訪ねて来られたのです。
早速修道院にいらしていただき、懐かしい四方山話に花を咲かせているうちにスマートホンは二台あるが、電話として受け答えは出来ても、それ以外の機能の使い方が分かりません。
テレビでは「小学校の教科にも使われるQRコード」と言っているがどのように扱うのかも分からない話になりました。
笑顔で聞いていた彼女は日を改めて、修道院にいらしてくださり、対応した姉妹に懇切丁寧に質問に答えてくれたそうです。
新入社員研修前、数日間の休みで友達に会って旧交を温めたり、まだお勤めをしているご両親の食事作りをされていたにもかかわらず、大切な時間を私たちにも分けてくださいました。
そして、その三日後には任地へ出発されましたが、きっとご両親への思いをたくさん抱えて立たれたことでしょう。
私たちも報道される色々なニュースから特に世界の国々で続いている戦争、内乱、能登半島や台湾で起きた地震の成り行きが気にかかり、食卓の話題になります。
「私たちに出来る事は何かしら」とあれこれ考え、難民、罹災された方々はもちろんのこと、ボランティアに携わる人、その方たちの経験を聴き、精神的なサポートをされているベーススタッフの方々のご苦労へ思いを馳せて祈る大切な役目を心に掛けて行うのもシノダリティの一つの道ですね。