2026年6月 第43号
発行 聖ベネディクト女子修道院
オブレートの皆さま、いつも修道院のためにお祈り頂き、心から感謝を申し上げます。
今年4月、院長に就任したSr.マルタ上田若子です。
これまでと同様、この生活を通して共同体の姉妹と共に、福音の喜びをあかし したいと思います。
どうぞ皆様のお祈りをお願いいたします。
周りに目を転じると、「ながらスマホ」は、今どこでも見られ、当たり前のようになっています。
むかしむかし、薪を背負いながら本を読んで歩いたのが二宮金次郎。
今わたしは、この金次郎を思い出す光景に出会うことがあります。
ここ室蘭で私が車で走行中に目にした方です。
リュックを背負い文庫本を読みながら大学生に交じり、スマホではなく本なのです。
多分、修道院のすぐ近くの大学の先生なのでしょう。
私は、思わず見かけた嬉しさと同時に、「室蘭の金次郎さん、危ないですよ、自転車に気を付けてください」と、叫びたくなるのです。
現代社会は、全てを電子機器に依存しています。
なければ生活を維持できないかもしれません。
修道院では、毎日、毎時課、『教会祈り』を共唱しますが、全員、本を使っています。
結構な重さがありますが、電子書籍は、軽量で持ち運び自由自在、スマホだとポケットに入ります。
しかもページを移動するのも自動で、機器がしてくれるというのを実際、訪問客のシスターが見せてくださったのです。
驚きでした。
高齢になると、シスター方は、聖人の祝日など、ページ移動で難儀していることが、機器だといっきに解決するでしょう。
この先の教会は、聖書も祈りの本も、タブレット一つで、事足りるようになるのでしょうか。
聖ベネディクトは日課の中で、生活の目的は神の業(オプスデイ)祈りが中心です。
と、日に七度祈祷所に集まり聖務を唱えることを定めていました。
私が若い頃、修練長から「聖務の共唱は、始まる前に心静かに準備しページを開き待つ、そして共に声を一つにし、口と心を一致させて神を賛美し、感謝して本を閉じることも祈りですよ。」
と、教えられました。
紙であってもスマホでも、祈りのことばは同じです。
大切なのは、私の信仰であり、神に心を真剣に向け、賛美することなのではないでしょうか。
院長 Sr.マルタ 上田 若子