院長挨拶
毎日修道院は、様々な内容の郵便物を受け取ります。
カトリック関係・公的機関・諸団体やシスター個人への手紙などです。
これらを分類し、該当者に配り整理するのが私の仕事の一つです。
先日定期的に届くピース9(ナイン)からニュースレターを受け取りました。
憲法9条を世界の宝に!をスローガンに設立されたこの会に共同体全員が2006年に入会し、世界の平和を祈り続けています。
今回特別同封されていた署名用紙には、「憲法9条にノーベル平和賞を」の運動に賛同しませんか? 世界平和憲法を広めるために、日本国憲法、特に第9条を保持している日本国民にノーベル平和賞を授与してください、と明記されていました。
私がこれに注目したのは、最近政治のリーダーたちの動きが戦前に似てきた不気味な時代の到来を感じていて、ぜひとも全会員に賛同してもらい、私たち少ない人数の署名でも警鐘の一つとなって欲しいという願いからです。
日本社会の憲法改憲の動きを阻止するために、修道者として、今何ができるのだろうか。
世界平和のため、原発再稼動阻止のために祈り続けることも大切ですが、じっとしてはいられない衝動にかられることもあります。
未来の人類に対して、次の世代を担うこの国の子供たちのために、なんとしてでも後戻りは許されません。
今だからこそ、平和のために惜しみない力を注がなければと思います。
署名用紙は東京にある事務局から、ノルウェー・ノーベル委員会に送られます。
受賞できるように祈りの中で見守っています。
復活節を迎えた自然界と草木は神を賛美しています。
真の平和の中でこそ、美しく輝く生命と森を山を海を見ることができると思います。
オブレートの皆様へお祈りのうちに。
院長 シスターマルタ上田若子