修道院ニュース

▼典礼研修会開催

 昨年11月26日から29日の4日間、当院にて齊藤克弘先生(日本カトリック神学院で典礼音楽を指導)をお迎えして行われました。
ちなみに先生は、北斗市のトラピスト修道院でも聖歌指導をされておられます。
私たちは教会の祈りの各時課を唱え、如何に全員が心を合わせて祈り歌うかを学び、練習を重ねました。

 先生は『小泉文夫の研究』を紹介して説明してくださいました。
アフリカの狩猟民族やエスキモーの捕鯨、畑が全て共同体所有の土地である沖縄の国頭の場合など、本来、集落全体が力を合わせて生きる糧を得ていた状況では、 共同体全体が心身一致して行動する必要があったといいます。

 歌は目に見えないものとの対話であり、共同体の存続と切り離せないもの、歌は本来、生活と結びつき、生活において実体感、充実感があったと述べられました。


 この心をひとつにして行動するには、息・タイミングを合わせる必要があります。
分かりやすい例えでは、長縄跳びやムカデ競争、そして誰もが経験のある二人三脚などがあげられます。
少しでも互いの息、タイミングが狂うと全滅です。

 私達の聖務において、高齢化で音が下がるのは致し方ないとしても、誰か一人の声が強すぎたり、早すぎたり、遅すぎたりしては、 やはり祈りはバラバラになって乱れてしまいます。
一人一人がお互いの声や調子、強弱に耳を傾け祈ることが望まれます。
ましてや起立や着席は言わずもがなです。

 そして閃いたことは、学校生活で行われる起立、礼、着席は、やはり生徒一人一人が息を合わせ、タイミング良く行動してこそ、揃うものです。
雑念に襲われ、ぼやっとしていると、先生に一喝されました。
誰もが一連の行動に集中、潜心、真剣です。
共同体の祈りにもこの心の姿勢が問われるのではないでしょうか。

 そして、つくづくと、各自が神に向う心をひとつにし、お互いの声に心も耳も傾けることなしには、真の共同の祈りは成り立たないことを痛感する毎日です。

 先ずは一人一人が変わることによって一歩を踏み出したいと思います。

▼ソウル大主教区新内洞(シンネドン)教会 ご一行来訪

 1月12日(水)、午後20分位の短い時間でしたが、新内洞教会の皆様が1月10日に来道してから函館、そして室蘭、伊達地区の教会、カルメル修道会訪問後、 当院にお立ち寄りになりました。
聖堂で宋 榮峻神父様(東室蘭教会主任)と共にお祈りされた後、簡単な茶話会で私たちと共に出会いを喜びました。


 韓国の皆様の元気一杯の明るい笑顔となによりも活気に満ちた祈りの声に、信仰の喜びが感じられました。
ちなみに東室蘭教会のミサと歓迎会でも、国民性の違いもありましょうが、何事にも活き活きと反応されるその感情豊かなお顔と声に魅了されたほどです。
余興のセシリアコーラスの出し物には、皆様が曲に合わせて体を動かし調子を合わせて下さるなど、楽しく優しい笑顔にこちらの方がうっとりとさせられました。

▼エドワード・ヴェヴェロン神父様(長野三位一体ベネディクト修道院)来訪

 2月14日から16日の2泊3日で、エドワード神父様がご自分のところの志願者と共に、札幌と室蘭の修道院が統合したあと初めて来院されました。

 朝ミサの司式、聖務を共にされ、また、昨年11月に上海で開催された、東アジアオセアニア上長者会議の模様を分かり易くお話しくださいました。
現在三位一体修道院の会員数は、終生誓願者7名、有期誓願者5名、志願者2名の総勢14名で会員増加傾向にあり、とても活気づいている状況です。

 どうぞオブレート会員の皆様、当院にも召命がありますように日々のお祈りと青年への呼びかけをお願い致します。