刺繍の会ステッチ10 (会員の活動から)

登別教会  浪花  一美

 始まりは「古くなってきたブラウスや、ハンカチに刺繍ができるといいわね」の発想からでした。
幸い友達の中に、30年近く刺繍を続けている人がいましたので、早速相談してみますと「私で良ければ」と快く引き受けてくださいました。
彼女が教会で一緒の奉仕を続けて来たシスターも一緒に、4人での出発でした。
その後、口コミで仲間が増え今では伊達、室蘭、登別と8人で活動して3年になります。

 

 始めは公共の施設を利用し、近くの食堂で昼食をしたこともありましたが、帰えって来ると皆で口を揃えて「時間がもったいないわね」でした。
それからは手弁当になり、今では皆の自慢料理の一品が頂けるようになりました。
そして、お菓子作りの上手な友が作ってくれる3時のおやつも楽しみの一つになっています。

 刺繍の腕はどんどん上がり・・・ませんが!自慢の一品のレシピ、お菓子の作り方、健康維持(メタボ)の話し等々、針を動かすと同時に口も良く動きます。
この歳で「箸が転んでもおかしいの」と本当に良く笑います。

 

 時と共に家族の介護や本人の体調で遠くまで出掛けられなくなり、個人の家に伺うようになって来ています。
9月に入って「修道院も使ってください」とのシスターのお誘いに、すっかり甘えさせて頂き信者もそうでない人も皆、恐る恐るお邪魔させていただきました。
「他とは違う空気の流れ」を皆が同様に感じたそうです。

 

 皆それぞれ胸の中には大きな苦しみや悲しみを抱えていますが、この時は神様に全てお預けして、幸せな時間を過ごさせて頂いています。

 

 ありがとうございます。

「いつか作品展、開きたいわね」皆の大きな夢!