第35号 2018年6月 発行 聖ベネディクト女子修道院

オブレートだより

「レリジャラス・ハラスメント」を知っていますか?

問:札幌司教区にもハラスメント対応デスクが設置されたんですって?
答:
教皇フランシスコの全世界に向けての「性虐待被害者のための祈りと償いの日」を設けるようとの通達を受けて、日本の司教団そして札幌教区も「子どもと女性の権利擁護のためのデスク」や「ハラスメント対応デスク」の設置に動き出したみたいよ。

問:一口でハラスメントって言うけど・・・奥が深そうね。
答:
そうなの。「ハラスメント」とは嫌がらせや相手を不快にさせる行動のことなの。
閉じられた人間関係の中で、気づかないうちに「ハラスメント」が発生していることが多いらしいわ。

問:よく冗談のように「パワハラ」とか「セクハラ」とか言って、流行語みたいになっているわね。
答:
ハラスメントには33種類以上もの種類があるの。これからも増えていくのでしょうね。   
これらのハラスメントは大きな「人権侵害」であって、本人同士や周りの人間をふくめて解決していく必要がある重大な問題なの。

問:被害者から具体的な相談を受けた時など、どう対処したらいいのかしら?
答:
そうね、被害者は自分に落ち度があったと自分を責めたり、色々な圧力で沈黙させられたりするの。
だから、公の相談窓口、札幌教区なら「ハラスメント対応デスク」の菊地さんや西さんに相談するように勧めるのが一番だと思うわ

私達修道者も注意しなければならないハラスメントがあるかしら?
答:
おおいにありますよ。「レリジャス・ハラスメント」があるのよ。
宗教関係者から受ける精神的、肉体的、時として経済的な苦痛を伴う嫌がらせを指すの。
だから、私達も自分の言動が同じ環境にいる人々に不快感を与えていないか、自ら振り返ることを心がけたいわね。


以上は去る11月10日午後一時半から当修道院にて、札幌教区「ハラスメント対応デスク」の菊地さんと西さんが講演してくださった内容から私たちが学んだことです。
政界でも大きな問題になっている今、私たちもこれらの問題に敏感になりたいものです。